生ごみ減容化/堆肥化事業終了へ

久喜宮代衛生組合は、2003年より約15年間にわたり行っていた「生ごみを分別回収し、減容化/堆肥化する実証試験」を平成30年度をもって終了することを決定しました。 


(約1万世帯をモデル地区とし、任意で協力を求めていました) 


私はこれまで、議会においてこの事業に関連する非効率を何度も指摘してきましたので、
今回の決定には大いに賛同をするところです。


この事業の意味不明さに目を付けたきっかけは、

1万世帯に配布される大量の「生ごみ専用袋」でした。


近年の協力率は50%で横ばい。もう「実証試験」の役割は終えたはずなのに、

結論を先送りし、惰性で実証試験は15年継続されました。

1万世帯に大量配布され続ける生ごみ専用袋の経費は年間約400万円。


そのうち約半数が使われないまま廃棄され続けていました。


せめて他の用途に活用しようと、他のゴミ用に使うのも厳禁。

「使わなかった生ごみ専用袋は、可燃ごみに出して下さい」という


衝撃のアナウンスがなされていたほどです。

以下に、私が生ごみ減容化たい肥化実証試験を止めるべきと考えた理由を述べます。

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減容化/堆肥化事業をやめるべき理由
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①‐現在の協力率はモデル地区1万世帯の50%(約5000世帯)。この状態で、処理施設はフル稼働であり、これ以上の受け入れは不可能。

②‐①より、この事業を現施設で拡大するのは不可能。何を目的に15年も「実証試験」を続けたのか意味不明。  

③‐「回収」「処理」「管理」全てにおいてコストが掛かり過ぎる。出来た堆肥が有効活用されているかも疑問。

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掛かり過ぎるコスト
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・1トンあたり処理経費
減容/堆肥化→約5万8千円 
焼却処理(通常)→約2万8千円

・年間処理経費
※モデル地区における回収量725トンとする 
減容/堆肥化→約4200万 
焼却処理(通常)→約2000万


この実証試験は、田中前市長の肝いりで始まった政策でした。

最初は鳴り物入りで、マスコミも注目し
全国から視察団が訪れたほどだったと聞きます。

しかし、実証試験のゴールを明確にしていなかったため、後半は完全に目的を失っているように見えました。

田中前市長への忖度でのみ、続いていた事業なのだと推測します。

市長が変わり、即座に廃止に舵を切ったところを見ると

この事業が「終わった事業」であったことは、行政内部でも周知の事実だったのでしょう。


新市長の下「おかしいと思うことを内部から率直に提案できる組織」となることを願います。

そのための提案・チェックを議会から行って参ります。

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