30年後は存廃不明!東鷲宮屋根付き陸橋


以前から取り上げている東鷲宮屋根付き陸橋ですが、

今議会で、新たな事実が判明しましたので記します。

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約1億円かけてエスカレーターを追加
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これまでは、階段+エレベーターで約4億円と見られていたのですが、 

市は、今議会で突如「エスカレーター」を追加することを表明しました。

ただでさえ疑問の声が多いのに、更に費用を重ねてくるとは、驚きを通り越して言葉が見つかりません。

エスカレーターの設置費用は、約8千万円。今後の維持管理費を含めると1億円超えは確実でしょう。


尚、当初の計画されていた階段+エレベーターの屋根付き陸橋には、国からの交付金と、地方債の交付税措置(要するに国からの支援金)がある予定でしたが、 

「エスカレーター」の設置分は「追加」であるため、全て久喜市の財源を充てる予算が組まれています。

つまり、仮にエスカレーターをつけるとしても、最初から計画しておけば、まだ国からの交付金などが得られた可能性があるのに、
「後から」言い出したので、交付金を得られない可能性が高いのです。

もし、最初からエスカレーターを設置する方針で、交付率が変わらないとすると、3千万円を超す交付金が得られていた可能性があったことを議会で確認しています。


そうまでして、追加でエスカレーターを設置する意義とは何でしょうか?

ムダをごまかすために、少しでも通行人数を増やそうと、更にムダを重ねた、というのが私の印象です。

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公共施設への利用は6%のみ
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市は、屋根付き陸橋の通行量を、一日1600人と想定していることを明らかにしました。

公共施設の利用者が100人、商業施設の買い物客が600人、近隣住民の方が900人とのことです。

この積算自体が過大であることは間違いないですが、

1億歩譲って、この積算の通りだったとして、

公共施設のための利用が、全体の6%って。。。。。。

いよいよ、何のための屋根付き陸橋なのでしょうか。

市はこれまでも、屋根付き陸橋の目的を「公共施設に接続するため」と説明してきました。

国に提出している整備計画でも、公共施設への接続が目的であることが、明記されていたはずです。

※第3期東鷲宮駅周辺整備計画

少なくともこの計画から、公共施設のための通行が6パーセントに過ぎないことは読み取ることは不可能です。

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30年後には取り壊すリスク
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屋根付き陸橋の接続先である、商業施設の2階に間借りする久喜市の公共施設ですが、

30年限定の契約であることが分かりました。
厳密には、地権者と商業施設側が、30年の「定期借地契約」を結び、

商業施設と久喜市が30年の賃借契約を結ぶことになる見込みです。 

定期借地契約(事業用)は、契約期間後は「更地にして返す」のが原則です。

事業用の場合、50年まで契約の設定が可能ですが、今回は「30年」の設定となりました。

50年までの延長や、再契約も不可能ではありませんが、少なくともそれは地権者と商業施設側の裁量であり、久喜市に決定権はありません。

久喜市が自己決定出来ない施設のために5億円の立体通路を掛けるのは、どう考えても不自然です。

仮に、30年後に商業施設がなくなった場合、空に繋がる謎の陸橋だけが残されることになります。

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「公」である自覚を
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以上のように、屋根付き陸橋プロジェクトの経緯は、あまりにも不透明です。

私は無駄だと思いますが、立場によっては、有益だ!という考え方もあるでしょう。

しかし、仮に陸橋が有益なものだとしても、手続きや経緯は透明であるべきです。

今議会でのやり取りを見ても、市の職員の皆さんですら、トップが決めた結論に何とか辻褄を合わせることに終始していた印象でした。

2022年2月。突如、梅田修一市長が、屋根付き陸橋をつくる方針を表明。2023年9月。前代未聞の「追加」エスカレーター。


とても公の手続きとは思えない杜撰さが、今の久喜市政が抱える課題を顕著に表しているように思います。

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