宮代町との交渉はいかに?



そんな中!先日、議会全員協議会が開催され、新たなごみ処理施設に関する宮代町との協議状況について、以下の説明がありました。

①費用負担割合は現状維持!!


➁負担の「範囲」は、未定


③本年10月には負担の範囲を決定する


本件に関して、議会質問する予定です。
概要を記します。

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「現状維持」は適正ではない
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まず、これまで久喜市と宮代町は久喜宮代衛生組合という組合を結成して、ごみ処理を行っていました。

この方式を行政用語で「一部事務組合」と呼びます。

一部事務組合は民間で言う「共同出資会社」に近いイメージです。

一部事務組合を組む今は、施設管理や運営等、ごみ処理行政に対する久喜市と宮代町の「責任」や「リスク」は、対等に2者で分散されています。

職員も久喜市、宮代町からそれぞれ出向しています。

しかし、新施設稼働後は、一部事務組合を解散することが決定しており

久喜市が建設する新施設で、宮代町からごみ処理の「委託を受ける」立場に変わる予定です。

(尚、これまで共同処理をしてきた経緯から、久喜市と宮代町は事前に協定を締結しており、久喜市の新施設で宮代町のゴミも受け入れる前提で焼却炉のサイズなどが計画されています。

つまり、今後はこれまで同様に宮代のゴミを処理しながら、久喜市の「責任」と「リスク」が大幅に増すわけです。


更に言えば、ごみ処理施設は、一般的に「迷惑施設」とも呼ばれ、どこに立地するかは大きな問題です。

これまで宮代町の住所に立地されてきましたが、新施設は久喜市に立地されます。


それらを踏まえて、経費負担割合が「現状維持」というのは、どう考えても適正とは思えません。 

これまでは分散していたリスクと責任を、久喜市が全て引き受けるのですから、その対価は宮代町にも適正に負担していただくのが当然でしょう。 

まとめますと。。。

「久喜が背負うリスクや責任は増大しながら、」


「これまでと同じ量(割合)の宮代のゴミを受け入れるのに」 


「経費負担割合は現状維持」

という、どう考えても久喜市にとって不適切な状況が生まれようとしています。

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「賑わい」や「公園」の費用負担は?
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次のポイントは、負担の対象となる「範囲」です。

要は、どこまでを「ごみ処理施設に必要なコスト」として考えるかです。

この「負担の対象」に関して宮代町との協議が難航しています。 

マスコミでも多く報道された久喜市の新ごみ処理施設に付随するランニングコースや、光る煙突などの「賑わい機能」のコストは25億円。

また、処理施設の隣につくる公園や温浴施設のコストは130億円近くになる見込みです。

久喜市議会で、私や他の議員がこうしたコストが高すぎると指摘した際に、

市は

「迷惑施設を受け入れてくれる地元への配慮。賑わい機能等の配慮が無いと新施設の建設が出来ない」


という趣旨の反論を繰り返してきました。

また、ごみ処理場に必要不可欠なものだから、宮代町にも負担を求めることを明言してきました。


たしかに、ごみ処理施設に必要なコストならば、久喜市だけが負担するのは不適切です。

宮代町からの委託料に含まれるべきでしょう。

これまでの答弁と宮代町との交渉結果が整合するのか。交渉結果を評価するうえで、重要なポイントとなります。

既に、久喜市は費用負担の『割合』で、宮代町に大きく譲歩しているわけですから、


負担の『範囲』まで、譲歩するようなら責任問題に発展するのは必至でしょう。

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なぜ今「交渉」?
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以前も書いた通り、新ごみ処理施設の建設は業者との契約も終わり、今年度から動き出しています。

このような費用負担の「割合」や「範囲」は、

本来であれば、業者と契約して身動きが取れなくなる前に行うべきです。

業者と契約済みで経費総額も決まり、後には引けない久喜市が、交渉で良い条件を引き出せるはずがありません。

10月末に交渉の結論を出す、という点において久喜市と宮代町は合意しているそうですので、

久喜市にとって適正かつ、これまでの議会答弁に沿った合意内容を目指すことを、改めて議会で要請したいと思います。

また『引くに引けない状況での交渉』は、今後あらゆる分野で避けるべきです。

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