全国で死亡事故多発!ハンドボールゴールの危険!

前回議会でサッカーゴール・ハンドボールゴール転倒事故の危険性について取り上げました。


これまでも全国で死亡を含む重大事故が起こっているにも関わらず、今年1月も福岡の小学校で児童がハンドボールゴールの下敷きになり死亡する事故が発生しています。



日本スポーツ振興センターの調査によると、事故原因の大半はゴールへの「ぶら下がり行為」。


また、サッカーゴール・ハンドボールゴールの転倒事故の内、68%がハンドボールゴールによるものであることが明らかになっています。(日本スポーツ振興センター調べ)

これは、ハンドボールゴールの方が「簡単にぶらさがりやすい」「固定が進んでいない」ことが原因と考えられます。

しかし、私たち大人からすると「ぶら下がる」→「ゴールが倒れてくる」というのは想像に難くありません。

なぜ、子どもたちはゴールにぶら下がってしまうのか。

そこで、主に中高生が利用の中心であるTwitterを使い、サッカー・ハンドボールゴールの危険度認識WEBアンケートを実施。249名の回答を得ました。結果は以下の通り。


Q:サッカーゴール(ハンドボールゴール)にぶら下がると、死亡事故につながることを知っていましたか?


・知っていた・・・43%

・知らない・・・・53%



なんと過半数が危険性を認知していません。


中高生(恐らくは小学生も)ら「ゴールにぶら下がると危ない」ことを知らないのです。

更にFBでアンケートを取ったところ、示唆に富む意見が多数寄せられました。

サッカーゴールは重くて危険なので基本的に杭を打ってる。でもハンドボールゴールは軽くて危険とは思われてないので杭を打ってる所は少ない。そもそも、ハンドボールのコートがあり、本格的にハンドボールをやってるとこ以外はハンドボールゴールをサッカーのミニゲームのゴールとして使う所が多い。
その場合は校庭の隅に置いておいて、必要な時に皆んなで運んで動かすので、杭で固定はしてない。使う時もいちいち手間なので杭で固定なんかしない。如何に手軽に固定できるかが課題。と、思う。


未だにかなり重いゴールを使っている小学校が多い。軽量タイプに変えるべきでは?


10年以上前にサッカー部に所属してた経験ですが、サッカーゴールは旧式の物は非常に重く、転倒時や運搬時に危険を伴います。在部途中に新しいものに変わった際、非常に軽量化され安全を感じたことを覚えています。また、ぶら下がり以外にも強風での転倒もありました。ゴール本体の腐食にも点検の喚起をすべきと感じます



頂いたご意見も踏まえ、私は次の3点を重要なトピックと考え、議会質問を行いました。


・サッカーゴールに比べ、ハンドボールゴールは対策が不十分(市内現地視察でも確認済)


・半数以上の児童、生徒はゴールにぶら下がる危険性を認知していない


・管理基準や点検基準が存在しないため、各学校によりバラつきがある


結果、教育長より


「校長会等で指導していく。ゴールを移動して使用する場合も必ず固定をする等を確認していく。」


という答弁を得ました。


また、総合運動公園では注意喚起の掲示が早速始まりました。





学校活動やスポーツは、常に事故のリスクと隣り合わせです。


その全てをゼロにするのは現実的ではありませんし、中には偶発的で防ぎようのない事故があるのも事実です。


しかしながら、サッカーゴール、ハンドボール事故に関しては注意喚起と対策が行きわたれば、100%防ぐことが可能です。

事故が発生した場合、ほぼ全てが重大事故となる危険を考えると、全国の教育委員会、学校は二度と事故を起こさないように対策を講じる必要があります。



私が中学一年生の時、3年生の先輩がハンドボールゴールの下敷きになった事故がありました。


不幸中の幸いで、一命はとりとめましたが、生死をさまよい長期間学校に来ることは出来ませんでした。


ようやく学校に来て久しぶり見た、その姿は事故の爪跡をハッキリと残すものだったことを覚えています。


誰かが危険性を知っていれば。

ゴールがしっかり固定されていれば。

防ぐことが出来た事故なのです。

議会で質問をすれば、各学校で調査が行われ、現状の体制が明らかになります。


そして危険性を知らなかった人に、危険性を伝える機会となります。


そんな思いで今回の議会質問を作りました。


どうか、この記事を読んでいる方も、万が一周りに、サッカーゴールにぶら下がる子がいたら、躊躇うことなく注意をして欲しいと思います。


その注意が一秒遅れたら、目の前の子は、死んでしまうかもしれません。


私を含め、学校に少なからず関わりのある人にとって「ゴール転倒が危険」というのは周知の事実です。そんなことはずっと前から、当たり前に知っていました。


しかし、調査で明らかになったように、半数以上の子どもは、その危険性を認知していません。


まずこのギャップを事実として理解し、周知が行き届いていない前提で対策を進めるべきです。


変わらなくていいはずの運命を変えてしまう悲しい事故は、なんとしても防がなくてはいけません。


「共通の管理基準を作るべき」という点に関しては、教育部長(当時)より前向きな答弁は返ってきませんでしたので、この点に関しては今後も継続的に訴えるつもりです。


JFAに公式サイトや、各メーカーは安全な固定の方法を示しています。

一人でも多くの人に、危険性が行きわたり、対策が進むよう今後も取り組んで参ります。

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