「立ち止まって再検討」で経費2.6億円増!

新設中の久喜市学校給食センターが8月より稼働開始になります。

給食センターが完成するまでには、まさに紆余曲折がありました。



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これまでの経緯
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▶田中前市長時代に、給食センター新設が決定。議決も経て着工間近まで進む

▶2018年4月の市長選で梅田修一現市長が
「給食センターは市民の要望ではない」として、新設を立ち止まって再検討すること掲げる。市長選当選。※1

▶2018年8月、梅田市長は「再検討した結果、田中前市長の方針通りに給食センターを新設する」方針を表明 ※2

▶梅田市長が再検討をする間、事業をストップしたことから、給食センターの完成は1年遅れることに

▶1年遅れる間に、消費増税、資材高騰等のあおりを受け、総工費が2.6億円の増となることが判明(2021年6月24日委員会答弁より)

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何のための再検討だったのか
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私は、そもそも給食センターの新設を推進する立場でしたから、給食センターが稼働に至ることは歓迎します。
(私の考えは以下ブログにて)


しかしながら梅田市長が「再検討」した期間により、

掛からなくてもよかった経費が2.6億円掛かったことは紛れもない事実です。


また「再検討」が従来の計画に大きな変更を及ぼすこともありませんでした。

結局、従来の計画をほぼ踏襲しただけです。

つまり「再検討」は、給食センター新設推進派、反対派、いずれの立場にとっても、無意味なものになりました。

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問題なのは「再検討」の質
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そして

最も疑問なのは、再検討の内容です。市のホームページは再検討した内容を以下のように公開しています。


(1)学校給食の現状
(2)計画を中止した場合の代替策
(3)目指すべき学校給食のあり方
(4)これまでの計画における学校給食センターの機能の検証
(5)老朽化した学校関係施設全般の改修のための財源確保の課題

大変恐縮ながら、これらは従来の計画を策定した時に、

審議会でも議会でも散々議論されて来た内容です。


議事録や各種資料を読んで頂ければ、すぐに分かることだらけです。

つまり既に議論されてきたことを、なぞる程度の「再検討」のために、2.6億円の無駄が発生してしまったのです。


また、新給食センターは、管理経費を年間9,000万円削減することも委員会質疑で確認されました。

1年稼働が遅れたことにより、この削減効果も1年間後ろにズレたと言えます。

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2.6億円の重み
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新しいものが出来ると、ついつい「経緯」を忘れがちですが、

我々、議会は市政のチェック機関として、「経緯」をしっかり伝えていく必要があります。

学校の備品を修理したくても、教職員用のタブレットを配備したくても「予算」が壁になる今、

消えてしまった2.6億円という金額の重みを、忘れてはいけないと思っています。

また梅田市長は、ご自身の『再検討』により、何が生み出され、コストがいくらかかったのか、

自分の言葉で説明するべきです。

※1 2018年5月18日朝日新聞より

※2 2018年8月28日産経新聞より


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